こむら返りとは、主にふくらはぎの筋肉が突然強く収縮し、激しい痛みが起こる状態をいいます。
筋肉が硬く盛り上がり、動かしにくくなることがあります。
多くは数秒から数分ほどで自然におさまりますが、そのあともしばらく違和感や軽い痛みが残ることがあります。
夜間や明け方、寝ているときに起こりやすく、多くの方が経験する身近な症状です。
なぜ起こるの?
こむら返りは、筋肉を動かす神経や筋肉そのものが過剰に興奮することで起こると考えられています。
原因として、
・水分不足
・汗による電解質の不足
・筋肉疲労
・血流の低下
・冷え
・長時間同じ姿勢を続けること
などが関係します。
また、
・高齢
・妊娠中
・運動量が多い場合
にも起こりやすくなります。
そのほか、
・糖尿病
・腎臓病
・肝臓病
・神経の病気
・血流障害
などの病気や、
・利尿薬
・一部の降圧薬
・脂質異常症の薬
など、薬の影響が背景にあることもあります。
どんな症状が出るの?
主な症状は、
・ふくらはぎの突然の強い痛み
・筋肉がつる感じ
・筋肉が硬く盛り上がる
・足を動かしにくい
などです。
ふくらはぎ以外にも、
・足の裏
・太もも
・足の指
などに起こることがあります。
発作のあとに、
・筋肉痛のような違和感
・軽いだるさ
が残ることもあります。
どうやって診断するの?
診断では、
・いつ起こるか
・どのくらいの頻度か
・運動や水分との関係
・持病や服用中の薬
などを確認します。
繰り返し起こる場合や、しびれ、筋力低下などを伴う場合には、
・血液検査
・神経や血流の検査
などを行い、背景に病気がないかを調べます。
治療の基本
発作が起きたときは、無理のない範囲で筋肉をゆっくり伸ばすことが基本です。
ふくらはぎの場合は、足首をゆっくり反らせると改善しやすいことがあります。
予防としては、
・こまめな水分補給
・適度な塩分や電解質の補給
・就寝前のストレッチ
・冷え対策
・適度な運動
などが勧められています。
症状が頻繁に起こる場合には、医師の判断で薬物療法を行うことがあります。
漢方薬では、芍薬甘草湯 が使われることがあります。
これは、筋肉の急激な収縮をやわらげる目的で処方されます。
ただし、副作用や飲み合わせの問題があるため、自己判断で長期間使用せず、医師や薬剤師に相談することが大切です。
鍼灸は役立つの?
鍼灸は、筋肉の緊張をやわらげたり、血流を改善したりすることで、こむら返りが起こりにくい状態づくりを助ける可能性があります。
研究では、
・夜間のこむら返りの回数が減った
・痛みが軽くなった
・睡眠の質が改善した
といった報告もあります。
特に、
・冷えが強い方
・疲労がたまりやすい方
・慢性的に繰り返す方
では、症状緩和につながる場合があります。
ただし、すべての方に同じ効果があるとは限りません。
また、糖尿病や神経疾患、血流障害などが原因の場合は、まず医療機関で原因を確認することが重要です。
鍼灸は、医療機関での治療と併用しながら、安全に取り入れることが勧められます。
受診の目安
次のような場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
・頻繁に繰り返し起こる
・日常生活や睡眠に支障がある
・しびれや筋力低下を伴う
・足が冷たい、色が悪い
・歩くと痛くなり、休むと改善する
・糖尿病や腎臓病などの持病がある
・急に症状が増えた
血流障害や神経の病気など、別の病気が隠れていることがあります。
日常生活で気をつけたいこと
・寝る前に軽くストレッチをする
・水分不足を避ける
・汗をかいたときは電解質も補う
・冷房で冷やしすぎない
・長時間同じ姿勢を避ける
・急な激しい運動を控える
・疲労をためすぎない
日頃から筋肉をやわらかく保つことが予防につながります。
まとめ
こむら返りは、ふくらはぎなどの筋肉が突然けいれんし、強い痛みを起こす症状です。
多くは一時的ですが、繰り返す場合には、水分不足や筋肉疲労だけでなく、病気が関係していることもあります。
生活習慣の見直しやストレッチ、必要に応じた薬物療法によって改善が期待できます。
鍼灸は、筋肉の緊張や血流を整える補助的な方法として役立つ場合があります。
症状が続く場合や気になる症状がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
